英国で小学生向けの算数アプリを探したことがあれば、検索結果の上位にDoodleMathsが表示されたはずです。このジャンルで最もよく知られた名前のひとつで、多くの学校が導入しており、満足している家庭もたくさんあります。Arithmetixは、同じ小学校の学年をカバーする小さなアプリですが、考え方が異なります。アカウント不要、サブスクリプションなし、そして九九に力を入れていることが特徴です。
ArithmetixはBFGが開発しているため、中立な立場ではありません。それでも、できるだけ公平に比較するよう努めました。どちらが合うかは、お子さま、学校、そしてご家庭の予算によって変わるからです。以下のDoodleMathsに関する情報は、2026年9月時点のApp Storeの説明と公式サイトに基づいています。価格は変わることがあるので、購入前に必ずご確認ください。
DoodleMathsは、1日10分ほどの短い練習を毎日続けることを前提に作られています。最初の実力チェックで出発点を決め、その後はお子さまの解答に合わせて変化する個別の学習プログラムを組み立てます。問題は教師や家庭教師が作成しており、イングランドの多くの小学校が採用している教材体系White Rose Mathsに沿った内容だと説明されています。
対象範囲が広いのも特徴です。公式サイトではEarly Years(就学前)からYear 9までの学年が選べるので、中学校(英国のsecondary school)の最初の数年まで使い続けられます。DoodleEnglish、DoodleSpell、DoodleTablesといった関連アプリもあり、複数の教科をまとめたバンドルも用意されています。子どもは星やごほうびを集め、保護者は専用アプリで進み具合を確認でき、スマートフォンやタブレットではオフラインでも使えます。AppleとAndroidの両方に対応しています。
DoodleMathsはサブスクリプション制です。2026年9月時点の英国App Storeでは、子ども1人のプランが月額£7.99または年額£69.99、子ども5人までのファミリープランが月額£12.99または年額£119.99で、いずれも7日間の無料トライアルがあります。学校がライセンスを購入していることも多いので、お子さまがすでに無料で使える場合もあります。
ArithmetixはReceptionからYear 6までに対応し、それ以上の学年は扱いません。その範囲の中で、数を数えることや「10の合成」から、位取り、四則計算、分数、測定、図形、統計まで50以上のトピックがあり、それぞれお子さまの学年に合わせて出題されます。低学年の子どもには絵を使った活動と大きな解答ボタン、高学年の子どもには画面上のメモ帳、ヒント、そして本物の棒グラフや絵グラフ、時計の文字盤を使った問題が用意されています。
アプリは毎日、新しいトピックと復習を組み合わせた短いプランを提案します。難易度は直近数回のセッションの結果に合わせて変わり、まだ定着していないトピックは1日後から1週間後までの間隔で復習に戻ってきます。その周りに、50レベルのWonder Trail、60秒のSprint、そして銅・銀・金のレベルがある4つのチャレンジモード(Speed Rush、Flawless Run、Combo Blitz、Boss Battle)など、さまざまな練習の形があります。
九九には専用のエリアがあります。2〜12の段をそれぞれ練習して段ごとに星を集め、Table Raceで時間と競い、Ready Modeにも挑戦できます。Ready Modeは1問6秒・全25問で、6・7・8・9・12の段を多めに出題する、Year 4の九九テスト(Multiplication Tables Check)を模した形式です。
やる気を支えるのは、ピクセルアートの小さなペットです。練習するとコインがたまり、そのコインでペットのごはんやお世話ができます。練習しなかった日にはハートがひとつ減るので、「明日もまた開こう」という穏やかな理由になります。アバターの着せ替えやバッジ集めもできます。
ArithmetixはiPhoneとiPadで使え、アプリ本体は英語です。アカウントはなく、子どものプロフィール、解答、進捗はデバイス内に保存され、設定と購入は保護者用PINで守られます。7日間は無料で、その後は1回のアプリ内購入で、デバイス上のすべての子どもプロフィールですべての機能が使えるようになります。執筆時点では、英国App Storeでの価格は£3.99でした。
| DoodleMaths | Arithmetix | |
|---|---|---|
| 対象学年 | Early YearsからYear 9 | ReceptionからYear 6 |
| 練習内容の決め方 | 実力チェック後の個別プログラム | 学年別の毎日のプラン、直近の結果に応じた難易度、間隔をあけた復習 |
| 九九 | プログラム内で扱い、別アプリDoodleTablesもあり | 2〜12の段の専用エリア、Table Race、MTC形式のReady Mode |
| やる気の仕組み | 星とごほうび | ペットのお世話、コイン、アバター、バッジ、チャレンジのメダル |
| 保護者向け | 保護者用の専用アプリ | 同じデバイス上の保護者エリア(アドバイスと九九のヒートマップ) |
| アカウント | 保護者アカウントが必要 | 不要。データはデバイス内に保存 |
| 対応デバイス | AppleとAndroid | iPhoneとiPad。デバイス間で進捗は同期されません |
| 学校での利用 | 多くの学校がライセンスを導入、教師向けツールあり | 家庭での利用向け |
| 価格(英国、2026年9月) | 子ども1人 月額£7.99または年額£69.99、ファミリープラン年額£119.99 | 7日間無料、その後1回の購入(£3.99) |
学校がすでに提供している。お子さまが学校のログインを持っていれば、宿題がそこで出され、先生が進み具合を見られることもあります。家庭と教室がつながるのは大きな価値で、しかも費用はかかりません。まずはそこから始めましょう。
もうすぐ中学校に進む。DoodleMathsはKey Stage 3まで続きます。ArithmetixはYear 6で終わるので、小学校の最終学年に近いお子さまには使える期間が短くなります。
複数のデバイスで1つのアカウントを使いたい。DoodleMathsはアカウント制なので、自宅のタブレットと外出先のスマートフォン(Androidを含む)の間で進捗が引き継がれます。Arithmetixの進捗はデバイスごとに別々です。
英語やスペルも一緒に学ばせたい。Doodleのシリーズは算数以外もカバーしており、バンドルを使えば複数の教科を1つのサブスクリプションでまとめられます。
長い実績を重視したい。DoodleMathsには、App Storeでの数千件の評価と、長年にわたる教師からのフィードバックがあります。
支払いは1回で済ませたい。サブスクリプションは、毎月あらためて続けるかどうかを決めるものです。Arithmetixは無料の1週間のあとに1回購入するだけで、その購入でデバイス上のすべての子どもプロフィールが使えます。
九九を最優先にしたい。専用エリア、段ごとの星、保護者向けのヒートマップ、Table Race、MTCの形式に沿ったReady Modeがそろっており、Arithmetixは九九をスラスラ言えるようにすることを、たくさんある分野のひとつではなく中心的な機能として扱っています。
変化があるほうが続く。同じ形式の問題が続くと飽きてしまう子もいます。毎日のプラン、Trail、Sprint、チャレンジモードを組み合わせれば、日によって違う入り口から練習できます。
アカウントを作りたくない。メールアドレスもパスワードも設定する必要がなく、お子さまの練習に関する情報がBFGに送られることもありません。それだけで決め手になるご家庭もあるでしょう。
お子さまの解き方の傾向を知りたい。保護者エリアでは、正答率の低さ、同じ間違いの繰り返し、急いだ当てずっぽうの解答、あるトピックでの成績の下降といったパターンを見つけ、翌日のプランが必要なトピックに重点を置くようになります。
費用のかかり方は大きく違います。年額£69.99の場合、子ども1人のDoodleMathsプランをYear 3からYear 6の終わりまで続けると約£280、同じ4年間をファミリープランで続けると約£480になります。学校が費用を負担しているなら、ご家庭の負担はゼロで、どんな購入よりもお得です。自費で用意するなら、1回の購入で毎月の判断そのものがなくなります。ただし、そのぶん対象範囲の狭いアプリを選ぶことにもなります。
2つのアプリはどちらか一方でなければならないわけではありません。学校から提供されているのでDoodleMathsを使い、Year 3とYear 4の九九や、Year 6のKS2 SATsに向けた計算練習のために、家庭でもう1つアプリを使っているご家庭もたくさんあります。
DoodleMathsは、学校とのつながりが強く、複数のデバイスで使えるアカウントがあり、中学校まで対応する、実績のある幅広い学習プログラムです。Arithmetixは、アカウントもサブスクリプションも不要で、子どもを呼び戻すペットと、ひときわ充実した九九の練習を備えた、小学校に特化したアプリです。どちらを選ぶにしても、大切なのはアプリよりも継続です。ほとんどの日に10分ずつ、少しずつ、こまめに練習するほうが、週に1回の長時間の練習よりも効果があります。