GL vs CEM(2026年版):お子さまが受ける11+はどちらの試験?

2026年9月 · 読了7分 · 教育

長年、11+について保護者が最初に口にする質問は「GL と CEM のどちら?」でした。その答えによって、買う問題集も、練習する問題形式も、時間のプレッシャーをどれだけ気にすべきかも決まったのです。2026年の今もこの質問は聞かれますが、答えは変わりました。CEM の紙の11+はグラマースクールから姿を消し、現在はほとんどの地域で GL Assessment が試験を作成しています。さらに、新しい提供元に移ったり、独自の問題を作ったりする学校もいくつかあります。

このガイドでは、何が変わったのか、現在のそれぞれの試験はどのようなものか、そしてお子さまが実際に受ける試験をどう確認すればよいかを解説します。

CEM に何があったのか

CEM(Centre for Evaluation and Monitoring)はダラム大学で始まり、2019年から Cambridge University Press & Assessment の一部となっています。約10年にわたり、CEM の11+はバーミンガム、バッキンガムシャー、バークシャーなどの地域のグラマースクールで使われていました。科目が混在した問題、語彙の比重の大きさ、ほとんどの子どもが解ききれないほどの問題数から、家庭教師による対策が効きにくい試験として知られていました。

2022年から2023年にかけて、CEM は紙の11+の提供をやめ、コンピューターで受けるテストに移行しました。何千人もの子どもに一斉に画面上のテストを実施することは、ほとんどの公立グラマースクールにとって現実的ではなかったため、CEM を使っていた地域は提供元を切り替えました。バーミンガムの King Edward VI 系のグラマースクールは2022年9月実施の試験から GL Assessment に移行し、2023年9月にはスラウも続きました。バッキンガムシャーの Secondary Transfer Test も、現在は GL Assessment が作成しています。

CEM の評価は Cambridge Select Insight(旧称 CEM Select)として引き継がれ、主に私立校で使われるコンピューター形式のテストになっています。「CEM 形式」の練習教材が売られていても、買う前に、志望校がそれに近い試験を使っているか確認してください。

GL Assessment:いまや標準

GL Assessment は、ケント、バッキンガムシャー、バーミンガムを含む、イングランドのグラマースクールのある地域の大半で11+を作成しています。ただし、決まった一つの試験があるわけではありません。GL は地域やコンソーシアム(学校連合)ごとに試験を作るため、科目、問題の数、時間配分は場所によって異なります。

GL の試験の一般的な形

問題形式が予測しやすいため、GL の試験は着実で計画的な練習の効果が出やすいのが特徴です。お子さまがそれぞれの形式を見分けられるようになれば、残る課題は主に正確さとスピードです。

GL を採用する地域の多くは、年齢で調整した標準化得点(age-standardised score)を用いています。9月生まれの子どもは8月生まれの子どもより学ぶ期間が1年近く長いことを補正するためです。合格基準点は地域ごとに決められ、地域によっては、基準に達した子どもの中で順位や通学距離によって入学枠が決まります。

新しい選択肢:FSCE とコンソーシアムの試験

FSCE(Future Stories Community Enterprise)は Reading School が設立した非営利団体で、グラマースクール向けの11+を作成しています。Reading School、Chelmsford County High School for Girls、Colyton Grammar School、そしてヨークシャーとランカシャーの複数の学校で使われており、今後の入学年度から採用する予定を発表した学校もあります。

FSCE の試験は、Year 5 の終わりまでに学ぶ Key Stage 2(KS2)の全国カリキュラム、とりわけ英語と数学に基づいています。独立した言語推論・非言語推論のセクションを設けるのではなく、カリキュラムの内容を通して推論力を問う傾向があり、多肢選択式の問題と短い記述式の解答を組み合わせています。創作の作文課題を加える学校もあります。形式は GL ほど詳しく公開されていないため、学校自身が出している練習用の資料がいっそう重要になります。

コンソーシアムの試験という形もあります。たとえば Consortium of Selective Schools in Essex(CSSE)は、加盟するグラマースクールのために独自の英語と数学の試験(各60分)を作成しています。

並べて比較

GL AssessmentFSCECambridge Select Insight(旧 CEM)
採用校グラマースクールのある地域の大半増えつつある一部のグラマースクール主に私立校
形式紙、主に多肢選択式紙、多肢選択式と記述式画面上
内容英語、数学、VR、NVR をさまざまに組み合わせKS2 の英語と数学、内容を通して問う推論推論、数学、英語のスキル
予測しやすさ高い(よく知られた問題形式)低め(公開情報が限られる)公開情報が限られる
最適な準備問題形式ごとの計画的な練習、その後に時間を計った模擬問題KS2 の英語と数学を確実に、幅広い読書、記述式の解答幅広いスキルと、画面上で解くことへの慣れ

お子さまが受ける試験を確認する方法

友人の子どもが数年前に受けた試験を当てにしてはいけません。提供元は変わっており、今後また変わる可能性もあります。代わりに次のことをしましょう。

あわせて、重要な日程もメモしておきましょう。グラマースクールの試験の出願は、通常 Year 5(9〜10歳の学年)の春から夏に締め切られます。試験自体は Year 6 の9月に行われることが最も多いものの、Year 5 の夏学期に前倒しする学校も出てきています。結果はふつう10月、中等学校の全国出願締め切りである10月31日より前に届きます。出願を逃すことは、どれだけ準備をしても取り返しのつかない唯一のミスです。

それぞれの試験への準備

GL の試験の場合

問題形式を一つずつ計画的に練習し、最初は時間を計らずに、後からスピードを上げていきましょう。地域の練習用冊子を早めに使い、解答用紙やレイアウトに慣れておきます。Year 5 の春からは1〜2週間ごとに時間を計った模擬問題を取り入れ、間違いを一緒に見直しましょう。言語推論は学校でほとんど教えられないため、継続的に取り組む価値があります。その土台となるのは豊かな語彙なので、幅広い読書を続けさせてください。

GL 形式の科目を練習するなら:私たちが開発している Cognithix は、英語、言語推論、非言語推論を iPhone と iPad で毎日短時間練習でき、時間を計るフルペーパー、ハーフペーパー、スピードラウンドも備えています。数学は扱っていないため、お子さまの試験に数学が含まれる場合は数学の練習と組み合わせてください。

FSCE やカリキュラム型の試験の場合

Year 5 の英語と数学、とくに計算、分数、文法、句読法を確実に身につけましょう。選択肢を選ぶだけでなく、答えを文章で説明する練習もし、フィクションとノンフィクションを幅広く読んで語彙力と読解力を伸ばします。推論の練習も問題解決に役立ちますが、GL の試験ほど中心的ではありません。

私立校の試験の場合

学校が Cambridge Select Insight、ISEB Common Pre-Tests、独自の問題のどれを使うのか、また試験が画面上で行われるのかを確認してください。タイピング、画面上の問題、時間を区切ったセクションの練習をしておくと、当日お子さまが落ち着いて臨めます。

よくある思い込み(2026年版)

「念のため CEM 形式の問題も練習しておこう」公立のグラマースクールについては、もはや意味がありません。旧 CEM の紙の試験を使っている学校はないからです。志望する私立校が Cambridge Select Insight を使っているのでない限り、お子さまが実際に受ける形式に時間を使ったほうが有益です。

「GL は予測しやすいから簡単」予測しやすいことと簡単なことは違います。人気のグラマースクールは志願者が定員を大きく上回るため、合格に必要な得点が高くなることがあり、時間に追われた中での小さなミスが積み重なります。正確さとスピードは依然として重要です。

「本物の過去問が買える」試験の提供元が本物の過去問を公開することはほとんどありません。手に入るのは、学校やコンソーシアムが出している練習用冊子と、出版社が同じ形式で作った練習問題です。本番のレイアウトや解答用紙がわかるので、まずは公式の練習用資料を使いましょう。

「推論の練習が必要なのは GL だけ」独立した推論の問題がない試験でも、推論の練習で身につく習慣、たとえばパターンに気づく、指示を注意深く読む、答えを問題と照らし合わせて確かめる、といった力は英語にも数学にも役立ちます。

最後に

どの試験を受けるかですべてが決まると考えてしまいがちです。しかし実際には、その土台となるスキルはどこでも同じです。豊かな語彙、確かな計算力、注意深い読解、そして多少の時間のプレッシャーの中でも落ち着いて考える力です。お子さまが受ける試験を確認し、その形式に合わせて練習を組み立て、残りのエネルギーはお子さまの好奇心、休息、自信を保つことに注ぎましょう。より全体的な計画については、2026年版 11+対策ガイドをご覧ください。